華麗なる、カリグラフィー・アトリエ

言葉とその扱い方、そして言葉が紙の上で描き出す優美な軌跡--これらが〈オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー〉の卓越したサヴォアフェール(匠の技)の中核を担っていることは、すでに多くの方がご存知のことでしょう。
事実、私たちは「書く」という行為の衰退に抗っているのです。というのも、書くことは私たちの言葉を形式化する、青いインクで紙にしたためられた単なる“線”ではないのですから。
あらゆるものがデジタル化された現代において、私たちの筆跡は脅かされ、何を書こうかと真っ白な紙の前で思案する心までもが奪われてしまいました。そうして文字を書くことを忘れてしまった私たちの手は、忘却のなかに微睡むのです。

その一方で、軽快で敏捷で、まるで機械のように動く私たちの指は、メロディーを奏でることのないスマホやパソコンの“鍵盤”を叩き、ペンとノートを手に取るという、どこか懐かしさを感じさせる幼少期の喜びから遠ざかってしまいました。
「速さこそが正義」という現代の盲信は、人々の心を常にせき立て、じっくり考える機会を奪っています。
そうしたなかで〈ビュリー〉が大切にしているのは、忍耐の謙虚さ。ひとつひとつの文字とじっくり向き合ったうえで、カリグラフィーによって描き出される曲線の喜びのなかに、それにふさわしい居場所を見つけるのです。
「書く」という行為を守りたい--そんな想いを胸に、〈ビュリー〉はLVMH主催イベント「レ ジュルネ パルティキュリエール」の一環として、10月17日と18日にカリグラフィー・アトリエを開催いたします。
手書き文字の優美さとペンの軽やかさ、そしてカリグラフィーという古風な芸術の永遠の魅力をみなさまと分かち合います。
「レ ジュルネ パルティキュリエール」は、毎年9月に開催される「ヨーロッパ文化遺産の日」にインスパイアされた、LVMHグループの各メゾンの施設を体験していただける、一般公開イベントです。
何があっても『書く』という行為を
放棄してはいけない。
なぜなら、あらゆる偉大な文明において、
書くことはカリグラフィー、
ひいては“美”と深く結びついているからだ」
ルネ・エティアンブル
カリグラフィーは厳格な教育的アプローチを必要とする、まるで絵画のような比類なき芸術です。
〈ビュリー〉のブティックで働く“オフィシエール” “オフィシエ”たちは、カリグラフィー師範であるブルーノ・ジガレルの指導のもと、毎日欠かさず書斎でカリグラフィーの練習を行っています。そうすることでひとりひとりがカリグラフィーの魅力を味わい、技術を磨いているのです。
木材、あるいは大理石に飾られた書斎では、カリグラフィーが〈ビュリー〉劇場の偉大なる主人公として君臨。そこでは誰もが静かに、そして正確にお手本を書き写しています。
それは驚くほどシンプルな習慣--カリグラフィーペンとインク、ミシン目が入った紙さえあれば、ほかには何もいりません。
〈ビュリー〉のカリグラフィー・アトリエでは、「ダウンストローク(プラン)」や「アップストローク(デリエ)」といったカリグラフィーを代表する技法をはじめ、英国式カリグラフィーの基礎を伝授いたします。
18世紀からフランスで普及した英国式カリグラフィーは、大法官府で使用される書体として開発された「カンチェッラレスカ」と、17世紀に誕生した「バタルド・イタリエンヌ」という書体、さらにはオランダの画家および文字専門職人のヤン・ファン・デ・フェルデとアンブロシウス・ペルリングが考案した書体の後継者ともいうべき存在です。さらには、実用性と美しさを兼ね備えたその外見から、商業の場でも重宝されてきました。
圧倒的な優美さと、アラベスク模様と絡み合う曲線が描き出すロマンチシズム--魅力あふれるカリグラフィーの世界を身近に感じられる、またとない機会をどうぞお見逃しなく。
「カリグラフィーという芸術は、
いまとなってはフランスで忘れ去られ、
その真価を知る者はほとんどいません。
ですが、カリグラフィーが西洋文化の
もっとも深い部分に
根を下ろしていることは事実です。
カリグラフィーは
『文字のなかの文字』ともいうべき存在。
カリグラフィーを学ぶことは、
芸術の域に高められた手の動きに
出合うことでもあるのです。
……カリグラフィーを侮ってはいけません!」
ブルーノ・ジガレル
「レ ジュルネ パルティキュリエール」開催期間中の10月17日と18日に、パリジャン&パリジェンヌのライフスタイルのシンボルである〈ビュリー〉の世界各地のブティックにて、そして日本では本店である代官山店にて、華麗なるカリグラフィー・アトリエを開催します。
光の都パリからミラノのバガッティ・ヴァルセッキ美術館の大宴会場、さらには天井の高い香港店から、近未来的な直線とありし日の薬局の木工細工が融合する代官山店、さらにはハーブの木陰に佇むソウル店に至るまで……
世界各地で活躍する〈ビュリー〉のカリグラファーたち、そして代官山店では、カリグラフィーの師ブルーノ・ジガレルに学び、長年の鍛錬を積んだ日本のカリグラフィーマスターが、みなさまにカリグラフィーの基礎を伝授いたします。
10月17日(土)、10月18日(日)
第一部 11:00~12:30
第二部 14:00~15:30
第三部 16:30~18:00
オフィシーヌ・ユニヴェルセル・ビュリー
代官山店
本アトリエに参加された方は、習得レベルに応じてご自身のイニシャルまたはファーストネームをカリグラフィーで書けるようになります。
カリグラフィーペンやインクなど、必要なものはこちらでご用意し、イベント後は各自お持ち帰りいただけます。また、ご自宅でも続けられるように、練習用のパンフレットをお渡しいたします。
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